生命科学
生命、エネルギー、進化
生物学のよくある質問の「生き物ってどうやって生まれたの?」とか「なぜ生まれたの?」みたいな質問を宗教とか思い込みじゃなくて、論理的に研究結果をつかって説明してくれる本です。
生物と無生物のあいだ
私が生物の世界にのめり込むきっかけの1つとなった書です。「生命とは何か」「生物と無生物を分けるものは何か」という問いに、著者は「生物には時間がある」という解を示していますが、そこに至るまでの考察が、自身の幼少時代からの体験や科学者たちの研究の軌跡をたどりながら描かれています。
動的平衡
生命には、変化があることを前提として、常に変化しながら平衡を取るという仕組みがあります。著者はこの法則を「動的平衡」という言葉で表現し、シリーズを通して、さまざまな角度から論じています。ビジネスパーソンには特に、組織論への応用が書かれた最新刊『動的平衡 3』がお薦めです。
遺伝子
本書はいわば、世界的ベストセラー『サピエンス全史』の遺伝子版で、ビル・ゲイツも絶賛したといわれる名著です。遺伝子研究の歴史から未来までを網羅的に把握するのに最適な書。上下巻ありますが、遺伝子に関する知識がない人でもスムーズに読めます。
ゲノム編集の衝撃
生物の設計図である遺伝子を操作する技術「ゲノム編集」。農作物の品種改良や難病の治療など多様な分野で話題となっていますが、本書ではゲノム編集がどのように生まれ、どのような原理で、今後はどんなことに応用されていくのかがまとめられています。
ジャンクDNA
ヒトゲノムは約30億の配列から成りますが、遺伝子の働きが解明されているのは2%。残りの98%はガラクタ=ジャンクDNAとされてきました。近年、この部分がさまざまな機能を持つことが明らかになってきています。遺伝子研究の急速な発展を知ることができます。
エピジェネティクス
エピジェネティクスとは、遺伝子の配列は変わらないものの、化学的な変化によって後天的に獲得された形質が受け継がれるという新しい概念。生命科学の分野では今最もホットな領域です。本書は一般の方にもわかりやすく、面白く読めると思います。
CRISPR (クリスパー)
ゲノム編集の世界を圧倒的に進化させた技術「クリスパー・キャス9」を発明したジェニファー・ダウドナ博士 による手記。人類の福音とも厄災ともなり得る技術を開発した女性科学者の成功と苦悩が具体的につづられています。私自身の起業時の葛藤とも重なり、とても引き込まれました。
福岡伸一、西田哲学を読む
「動的平衡」を提唱する福岡伸一先生が、「西田 哲学」の継承者と対話を重ね、生命科学と哲学の共通点を見いだしていきます。特に、福岡先生が本書のテーマとしている「ピュシス(自然)対ロゴス(論理)」など、相反する概念の「あいだ」を考えることが重要という点が心に響きました。
生命起源論の科学哲学
ゲノムが語る23の物語
この本の狙いは、社会学ではなく遺伝学の観点から人類の歴史を語ることにある
2015年に読んださまざまな歴史書を補完してくれるに違いない