代表取締役
2013年、東京大学大学院在籍中に遺伝子解析を研究し、正しい活用を広めることを目指す株式会社ジーンクエストを起業。2015年、博士課程修了。
生命科学
進化の意外な順序
なぜ感情が生命活動にとって根幹として大事なのか、なぜ感情に振り回されてしまうのか、感情は生体を生存に有利にするものにも関わらず感情に任せていては組織、国、政治は成り立たないのはなぜか? と生物学的な観点で説明されていて、著者にとても感謝しました。感情と向き合いたくなったら読むと良いインプットが得られると思います。
生物と無生物のあいだ
私が生物の世界にのめり込むきっかけの1つとなった書です。「生命とは何か」「生物と無生物を分けるものは何か」という問いに、著者は「生物には時間がある」という解を示していますが、そこに至るまでの考察が、自身の幼少時代からの体験や科学者たちの研究の軌跡をたどりながら描かれています。
動的平衡
生命には、変化があることを前提として、常に変化しながら平衡を取るという仕組みがあります。著者はこの法則を「動的平衡」という言葉で表現し、シリーズを通して、さまざまな角度から論じています。ビジネスパーソンには特に、組織論への応用が書かれた最新刊『動的平衡 3』がお薦めです。
遺伝子
本書はいわば、世界的ベストセラー『サピエンス全史』の遺伝子版で、ビル・ゲイツも絶賛したといわれる名著です。遺伝子研究の歴史から未来までを網羅的に把握するのに最適な書。上下巻ありますが、遺伝子に関する知識がない人でもスムーズに読めます。
ゲノム編集の衝撃
生物の設計図である遺伝子を操作する技術「ゲノム編集」。農作物の品種改良や難病の治療など多様な分野で話題となっていますが、本書ではゲノム編集がどのように生まれ、どのような原理で、今後はどんなことに応用されていくのかがまとめられています。
ジャンクDNA
ヒトゲノムは約30億の配列から成りますが、遺伝子の働きが解明されているのは2%。残りの98%はガラクタ=ジャンクDNAとされてきました。近年、この部分がさまざまな機能を持つことが明らかになってきています。遺伝子研究の急速な発展を知ることができます。
エピジェネティクス
エピジェネティクスとは、遺伝子の配列は変わらないものの、化学的な変化によって後天的に獲得された形質が受け継がれるという新しい概念。生命科学の分野では今最もホットな領域です。本書は一般の方にもわかりやすく、面白く読めると思います。
CRISPR (クリスパー)
ゲノム編集の世界を圧倒的に進化させた技術「クリスパー・キャス9」を発明したジェニファー・ダウドナ博士 による手記。人類の福音とも厄災ともなり得る技術を開発した女性科学者の成功と苦悩が具体的につづられています。私自身の起業時の葛藤とも重なり、とても引き込まれました。
宇宙の扉をノックする
私が折に触れて読み返す書です。特にお薦めししたいのが第1章。エッフェル塔をどのスケールから眺めるかを例に、選択する視野によって、見えるモノや世界が違ってくることが示されています。科学は絶対的なものというイメージを覆し、新たなモノの見方や発想力を広げてくれます。
真理の探究
仏教学者と物理学者が世界の真理について語り合った書。両者は「人生の目的は与えられているものではなく、そもそも生きることに意味はない」という結論に至ります。それを前提に、どのように生きるのか。精神論では終わらずに、物理学的な観点からも語られている点が新鮮です。
福岡伸一、西田哲学を読む
「動的平衡」を提唱する福岡伸一先生が、「西田 哲学」の継承者と対話を重ね、生命科学と哲学の共通点を見いだしていきます。特に、福岡先生が本書のテーマとしている「ピュシス(自然)対ロゴス(論理)」など、相反する概念の「あいだ」を考えることが重要という点が心に響きました。
生命起源論の科学哲学
この宇宙の片隅に
数理科学
時間は存在しない
タイムトラベル
最近読んだ本の中でおもしろかった本。「時間とは何か」という問いについてアインシュタイン、ハイデガー、ニュートンなど様々な過去のアプローチを綴った本で、時間に対する概念についてすごくヒントを得ました。
数学する身体
歴史
感染症の世界史
在宅時間増えたのを機に本読んで学ぼうかなという人に『感染症の世界史』お薦めです。ウイルスとは何か、過去の感染症はなぜ起きたのか、今後のウイルスと人間の未来はどうなるのかについてマクロな時点で理解できます。
危機と人類
なんといっても今年はこの本です。2020年は感染症による世界的な危機の年で、危機に対する心構えや考え方についての良い本がないかと探しているなかで、個人的に最も良い知見が得られた本です。過去の危機の歴史を人類はどのように乗り越えてきたのかを学ぶことができます。
ビジネス
ディープテック
化学と私
読んで涙が出ました。1982年発行の本ですが、現在のAIやブロックチェーン、ゲノム編集技術など新しいテクノロジーが社会を不可逆的に変化させていく中、それを活用する経営者やビジネスマンにも必読の内容です。
新鉄客商売 本気になって何が悪い
昨日京大出身の会で、JR九州唐池会長が新喜劇のように笑いあり感動話あり経営の極意を交えながら最高に面白いお話されていて感銘を受けたのですが、上場話含めその内容が詰まっているのがこの本です。おすすめ。
社会
ホモ・デウス
ブループリント
経済格差、人種間対立、国家間対立など、何かと格差・分断が注目される時代に、今後どうなってしまうのだろうかという議論もありますが、この本はその風潮に対する解の一つの可能性を提案する本です。
ライフスパン
単純に不老長寿ってできたらいいよね、という個人レベルの話ではなく、地球上に人口は何人まで生存可能なのか? 寿命が長くなれば貧富の格差も広がるのではないか? CO2の排出量も増えるとどうするのか?
など、思考をストレッチさせるにはとても良い本です。
シン・ニホン
経済
現代経済学の直観的方法
この一冊で資本主義の本質をガツっと直観的につかむ、どこにもなかった経済書。
コロナショック・サバイバル
健康
ハイパフォーマーの睡眠技術
これまで睡眠にきちんと向き合ったことがなかったのですが、身体が資本の経営者としてはデータで可視化して最高の睡眠を獲得することは身に着けるべき技術だと思いました。ちなみに秘訣はすべてニューロスペース小林さんの本に書いてあります。
世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事
自己啓発
ロマンチックな科学者
どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた
先月発売の善樹さんの本がおもしろかった。自分が一体何に飽きているかを正確に認識しないといけない。物事を始めるときの感情は希望か恐怖、感情のコントロールで習慣化するのが上手くなる。直感ではなく論文ベースで書いてあるのが腑に落ちやすい。